4月末に行われた決算発表会にてマツダの小飼雅道社長は、同社のクロスオーバーモデルである「CX」系の生産比率を、現在の3分の1から2018年度までに半数まで拡大させるという方針を発表しました。
マツダのCXシリーズといえば、「CX-3」「CX-4」「CX-5」「CX-9」といった各種SUV。これは更なる車種拡大来るか!?
マツダ以外にも好調なSUVというジャンル
今回、マツダの小飼雅道社長は「CXシリーズの需要の高まりに対応」するとして2018年までに比率を半数に拡大すると発表しました。
日本ではディーゼルエンジンモデルのみを販売している「CX-3」、つい最近発表された「CX-4」、マツダのディーゼルエンジン搭載車の先陣を切った「CX-5」、アメリカ専用車の「CX-9」と、ボディサイズ別にラインナップされているCXシリーズ。
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CX-9はさすがに日本で乗るには大きすぎますが、CX-4は最初に中国で販売する予定で日本にも投入されそうなので、そうなると大雑把に分けると大(CX-5)、中(CX-4)、小(CX-3)と隙間無く揃っているんですね。
これはもちろんマツダのCXシリーズが好調だからですが、SUVやクロスオーバーが人気なのは何もマツダだけではありません。今やSUVは世界的にブームになっているんです。
倒産寸前だったスポーツカーメーカーであるポルシェがSUVで復活したのは有名ですし、ランボルギーニやロールスロイスといった高級車メーカーがSUVやクロスオーバーのラインナップを増やすほどに、今SUVは世界的に売れているカテゴリーです。
メルセデスベンツにいたっては微妙にボディサイズやデザインが異なるSUVやクロスオーバーが多すぎて、営業の現場では車種を覚えるだけでも大変じゃないかと思うほど。
ちなみに、世界的にSUVが流行る前から日本ではSUVの代表格といえるトヨタ「ハリアー」が売れていました。SUVブームの先駆けですね!
マツダは今回の発表で、更に新たなCXシリーズが開発されることになるかもしれません。
でもラインナップ偏りすぎ?スポーツカーも出して欲しい!
CXシリーズ増産は良いことですが、マツダのスポーツカーであるロードスターやRXシリーズといったスポーツカーも充実させて欲しいと思っている人は多いのではないでしょうか。
マツダという会社はトヨタや日産、ホンダなどと比べればはるかに小さい会社なので、限られた資源(お金、人など)を有効に使う為に売れる車に集中するというのは正しい判断。
逆に言えば、CXシリーズのような売れる車を作ってくれるからこそ、販売台数としてはそんなに売れないはずのロードスターやRXシリーズの開発も続けられるわけです。
ポルシェにしたって、昔からの車好きにしてみると、ポルシェがSUV?という気持ちがあったものの、SUVが売れたから会社が存続できて、名車と呼ばれるスポーツカーが途絶えることがなかったというのは間違いない事実ですからね。
マツダは世界的に見ても、規模が小さい会社で現在までニッチな車種を作り続けている数少ないメーカーの一つです。
CXシリーズで業績回復⇒更に魅力的な車種に期待!
今回の発表、ロードスターやRX-7にあこがれた世代としては、CX(SUV)系が増えるのは微妙な気持ちであるものの、会社としての体力をつけるためと思えば納得出来ます。
そもそも、マツダくらいの規模の自動車会社がスポーツカーをラインナップから外したことがないという事が奇跡に近いのかもしれません。
実際のところ、販売台数が稼げないジャンルのスポーツカーを中心にしたラインナップというのは現実的ではありません。
噂では、MPVやプレマシーといったミニバン系が廃盤になるという話もあります。
今だったらミニバンよりも間違いなくSUV系のほうが売れ筋ですから、選択と集中という観点から見ても正しい方向性だと思いますし、新世代のマツダらしさを発揮出来るラインナップだと思います。
この調子でCXシリーズで業績を大きく上げ、それによってSUVのみならず、更なる車種拡大を期待したいところですね。