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4WDとAWDの違いや区別~FWDの意味や脅威の6輪車まで

4WD-AWD

車のカタログや雑誌を見ていると、最近よく見る『AWD』という3文字。

逆に見ることが少なくなってきた『4WD』という文字。

今回はそんな『4WD』と『AWD』の違いやルーツから、車種の例、「何故4WDからAWDに置き換わって来たのか」その理由について調べてみました。

後半では『2WD』と『FWD』の違いや、モンスターマシンまでご紹介しています!

『4WD』と『AWD』、両者ともただ同じ意味だと思っているのなら、長いですが今回の記事を是非読んでみてください。きっとお役に立てるはずです。

 

4WDとAWDの違い

『4WD』って何?

4WD』とは、英語の「Four-Wheel Drive」の略で、それぞれの頭文字を取ってつなげた略称となっています。(説明不要だと思いますがFourは英数字の4です)

日本語だと「四輪駆動車」となり、こちらの略称はよく聞く事の多い「四駆」となります。

名前の通り4つのホイール(タイヤ)がそれぞれ駆動する=パワーを持って動く事でそう呼ばれており、力強く安定性がある事から大型の車やオフロードを走るような車に多用されています。

ちなみに主に欧州では、上記の通り四輪全てが駆動輪という意味で4x4( four-by-four、フォーバイフォー)とも呼ばれます。

たまに四駆車のエンブレム等に「4x4」という文字が記載しているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。

 

『AWD』って何?

では『AWD』とはなんなのでしょか?

「AWD」とは、英語の「All-Wheel Drive」の略で、4WDと同じくそれぞれの頭文字をつなげた略称です。

AWDの日本語は「全輪駆動車」または「総輪駆動車」となります。

名前の通り、4つ全てのホイールが駆動することからこう呼ばれています。この点では四駆と同じですね。

では一体どの部分が違うのでしょうか。

 

じゃあ4WDとAWDの違いとは?

さて、上記を見た限りどちらも同じように感じてしまうのですが、では『4WD』と『AWD』、両者の違いってなんなのでしょうか?

これは結論から言うと、「駆動するホイールの数」の違いとなります。

 

もう一度4WDとAWDについて説明しますと、「4WD」とは4つのホイールが駆動する四輪駆動車で、「AWD」とは全てのホイールが駆動する全輪駆動車となります。

つまり、例えばホイールが6つ、8つあってそれぞれが駆動する車は「全輪駆動車」=「AWD」ですが、5輪以上が駆動しているので4輪駆動車=「4WD」では無いわけです。

ここがポイントとなります。

 

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「AWD」だけど「4WD」ではない車の例

「4WD」と「AWD」の違い、おわかりになりましたでしょうか。

「え、6輪車とか8輪車なんてあるの!?」なんて思う人もいるでしょうが、実はあるんです。

ここではその例を紹介しましょう。

 

例えばこれ。

メルセデスベンツ G63AMG6×6

g63amg66

 

こちら、メルセデスベンツのAMGシリーズの一つ、『G63AMG6×6』という自動車です。

見た目や名前から分かる通り、6輪車(=6x6)となっています。凄い迫力ですよね。

 

g63amg66-3 g63amg66-2

 

この車は全長5.87m、全幅2.1m、全高2.3mという巨体にG63AMGと同じ5.5リッター・V8直噴ガソリンエンジンを搭載したモンスターカーで、最高出力544ps、最大トルク760Nmを誇るマシンです。

最長ホイールベースは4220mm、車重は3850kgもあり、一つ一つのタイヤが物凄い大きいですがこのホイールは37インチとなっています。笑えますね。

この大きさの秘密はベースとなった車両がオーストリア軍が使う6輪の軍用車だからなのですが、いやー凄いですね。

いろいろと大きいですが、価格もびっくり8000万円です・・・。

 

 

続いては8輪駆動車(8x8)のARGO(アーゴ)をご紹介します。

8x8 アーゴ 750HDi

argo750hdi

 

なんか写真だとチープに見えますが、ちゃんとした車です。

この車は8輪駆動という点も目を引きますが、一番の特徴は水陸両用ということです。

 

argo750hdi2

 

水陸両用にする為、ボディの素材やエンジンも小さいものを使用していて車重が軽く、その為最高速度も32kmほどしか出ません。そもそもバギーと同じ扱いなので、自動車とはちょっと違います。

操作方法もバイクと同じように、アクセル・ブレーキの付いたハンドルを使って行います。

 

argo750hdi3

 

アーゴは見た目からもわかるように、基本的には災害救助だったり軍用だったり、普通の車ではいけないような場所を進むときに使う乗り物です。

ちなみに一般の方でも200万円台で購入可能なのですが、バギー等と同じく公道は走れないので私有地でしか使えません。

 

 

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『4WD』と『AWD』の広まりや歴史について

『4WD』と『AWD』の違いはわかりましたでしょうか?

言葉だけでの説明だとややこしいですが、実際に6輪車だったり8輪車があるということがわかれば、すぐに理解出来たのではないかと思います。

では次に「4WD」と「AWD」それぞれの広まり方や歴史について、少しお話します。

 

そもそもの世界的な表現は「AWD」

自動車における四輪=全輪駆動車は、世界的な基準では「AWD」が使われています。

というのも、アメリカにはかつて「フォー・ホイール・ドライブ社」というまんまなネーミングの企業があり、前述した6x6や8x8の車があったことも相まって、自動車における全輪駆動車は「4WD」ではなく「AWD」と呼ばれるようになったのです。

 

「AWD」を世に広めたのはアウディ

ちなみにAWDの車といえばジープ等が有名ですが、「乗用車」の先駆け的存在は1980年に登場した「アウディ・クワトロ」です。

audi-80quatro

アウディ初代クワトロ(80クワトロ)

 

アウディが乗用車として販売するまでは、まさしく四駆と言った感じのいわゆるクローズドカントリー(クロカン)タイプの車であったり、軍用車がメインとなっていた為、AWDの車は一般的にはあまり広まっていませんでした。

クワトロの登場により、「AWDといったらアウディ」という考えが広まり、結果現在でもアウディのAWDは他社種に比べてラインナップや浸透率が高く、アウディにおけるクワトロ搭載車は43%以上と言われています。

アウディは昔から「技術の先進性」という点で一歩先を進んでいたわけですね。

 

日本における四駆は「4WD」が始まり

海外では「AWD」の名称で広まっていた四駆ですが、日本ではまだ乗用車としての四駆は浸透していませんでした。

しかし1970年頃、毎年冬になると積雪や路面の氷結で現場まで行くのが困難だった東北電力が、宮城スバルに「雪道でも安心して走れるような四駆の乗用車を作って欲しい」と依頼。

その結果出来上がった試作車が、日本では初の四駆乗用車と言われている「スバル1000バン4WD」です。

 

subaru1000

スバル1000バン4WD

 

このように、日本ではそもそも最初に出た四駆乗用車の名称が「AWD」ではなく「4WD」だったわけです。

AWDが世界的に広まってきたのはアウディ・クワトロが登場した80年台ですが、スバルが開発した上記の試作車は70年台ですので、まだ日本ではAWDという言葉は一般的ではなかったんですね。

その為、四駆をわかりやすく4WDとして使用したのでしょう。よって日本では4WDが浸透しているのです。

 

「4WD」を日本に広めたのはスバル

ということで、日本初の四駆自動車「スバル1000バン4WD」が誕生しましたが、その後1971年に「スバル1000バン4WD」を改良した「スバル1300バン4WD」が公開されます。

この時点ではまだ市販車では無かったのですが、翌年の1972年に遂に市販車として初の四駆レオーネ4WDエステートバン」が発売されます。

 

leone

レオーネ4WDエステートバン

 

これにより四駆・・・4WDが日本でも一般的に広まっていくようになります。

このように、最初に出た四駆乗用車の名前に4WDと付いていたのが始まりで、アウディのようにそれを市販化して広めたのはスバルなのです。

その為、アウディ同様現在でもスバルは四駆のイメージが強く残っているんですね。

 

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何故4WDからAWDに置き換わって来たのか

では最後に、『何故4WDからAWDに置き換わって来たのか』についてまとめてみます。

 

これは具体的な理由等ははっきりわかりませんでしたのであくまで私の予想でしかないのですが、やはり「世界のシェアを得る為・世界基準にする為」だと思います。

 

企業のグローバル化

車に限らず、今日は様々な企業が様々な商品やサービスを開発・販売しています。

これらの多くが、「日本だけではなく世界的なシェア」を考えた上で動いています。つまりグローバル化です。

 

なんでもそうですよね。

例えば身近なものだと「映画」だったり「ゲーム」だったり「アニメ」だったり。「日本料理屋」もそうです。

これらは全て日本だけではなく海外でもシェアを得るために、翻訳して海外で放送や販売されたり、出店したりしています。

 

自動車の業界も同じで、ほぼすべての企業が海外に進出しています。

その為、輸出モデルにはその国に合わせたようなモデルになっていたりします。

逆に世界の企業も日本に進出しているから、アウディやベンツ、BMWといった輸入車があるわけです。

 

「世界:日本」でみたら当たり前ですが世界の方が規模が大きいので、企業が成長していく上で世界をまたいでグローバル化されるのは当然なんですね。

 

やはり世界基準では「AWD」

上記のように世界的なシェアを得るためには、世界の常識等に合わせていかなければなりません。

これを四駆の話に戻すと「4WD」という言葉が使われているのは日本くらいなので、世界で戦っていくためには「AWD」である必要があるのです。

その為、時代が進んで世界をターゲットにしてくのが当たり前となっている現在、「4WD」という言葉は減り、代わりに「AWD」に置き換わってきている・・・というのが私の考えです。

 

ちなみに4WDという言葉を世に広めたスバルも、現在では・・・

 

subaru

 

このように、駆動方式の部分が「AWD」として表記されています。

世界をターゲットにしていくので基準を合わせたわけですが、4WDの先駆者であるだけに、ちょっと寂しい気もしますね・・・。

 

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まとめ:『4WD』と『AWD』の違いから置き換わった理由まで

ということで、『4WD』と『AWD』について記事を書いてみましたが、如何でしたでしょうか。

車は好きなのですがいかんせん頭があまりよくない筆者が書いておりますので、ツッコミどころがいろいろあるかもしれませんが、そういった点はコメントで補足して頂けると嬉しいです。

 

今回のお話をまとめますと、

  • 「4WD」=「四輪駆動」、「AWD」=「全輪駆動」
  • 6輪駆動や8輪駆動の車も存在する
  • 四駆の世界的な認識は「AWD」、日本は「4WD」
  • 「AWD」を広めたのはアウディ、「4WD」を広めたのはスバル
  • 現在は「4WD」⇒「AWD」に置き換わって着ている、その理由は世界基準で戦っていく為

このような感じになりました。

 

4WDとAWDの違いについて、少しでもお役に立てていれば幸いです。

 

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おまけ:2WDとFWDの違い

ちなみに同じような意味で二駆の自動車(四駆じゃないもの)を「2WD」と呼びますが、AWDと同じように「FWD」と記載されているのを見たことはありませんでしょうか?

これは二駆の自動車全てをFWDと呼ぶわけではありませんので注意してください。

 

「2WD」には駆動するホイールやエンジンの場所によって、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)、フロントエンジン・リアドライブ(FR)、ミッドシップエンジン・リアドライブ方式(MR)、リアエンジン・リアドライブ方式(RR)といったように駆動方式の種類が分かれます。

この中で、「FF」のまたの呼び名を「Front-Wheel Drive」=「FWD」と呼びます。

つまり、「FWD」とは「前輪駆動」の自動車の事をいいます。

 

上記で言うと、リアドライブと付くものは後輪が駆動しますので、「FWD」ではないわけです。

といっても、リアドライブの車は現在は一部のスポーツカー等くらいにしかなく、一般的な乗用車ではFFもしくは四駆のみとなっていますが・・・。

 

 

よくカタログなどで4WDやAWDじゃないグレードにFWDと記載されていたりしますが、説明したようにFWDは二駆ということに間違いはありません。

ただし厳密には前輪駆動のもの限定となりますので、勘違いしないように注意しましょう。

役に立つかはわかりませんが、理解していると車の仕様等をより深く読み取ることが出来るようになるので、楽しいですよ!

 

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